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今回はインバータの主な周辺機器をご紹介します。
ギヤモータをインバータ運転する場合、周辺機器によるノイズ対策が必要となります。

 

◆1.サージとノイズ
サージとノイズの違いは、電圧レベルと周波数によります。
一般的にサージはノイズに比べて低周波で高電圧であり、ノイズは高周波で低電圧です。
サージとは、回路や電源系統において発生する過電圧のことで、瞬間的な現象です。
インバータ・モータなどの機器は、サージにより絶縁破壊や劣化などの影響を受けると、故障に至ることがあります。
インバータはノイズをランダムに発生しますが、外部からノイズの影響も受けます。

 

◆2.インバータのノイズ
インバータに関するノイズは、次の3つに分類されます。
(1) 伝導ノイズ
インバータ内部で発生したノイズが、配線から周辺機器へ影響を与えるノイズです。
(2) 誘導ノイズ
インバータとモータ間の配線に機器を近づけると発生する電磁誘導や静電誘導ノイズです。
(3) 放射ノイズ
インバータの配線をアンテナとし、空中に放射されるノイズです。
これらのノイズレベルを低減させるには、インバータのアースへの接地と周辺機器によるノイズ対策が必要となります。

 

◆3.インバータの周辺機器
インバータの主な周辺機器をご紹介します。
(1) ACリアクトル(入力側)
電源の高調波抑制と力率改善を目的としますので、必ず設置してください。
また、電源投入時にインバータへの過大な突入電流を防止することができます。
(2) DCリアクトル
インバータ内部のコンバータと平滑コンデンサの間に設置し、電源の高調波抑制に使用します。
ACリアクトルと併用すると、高調波抑制効果が増加します。
(3) ノイズフィルタ
インバータの発生する電磁ノイズの低減と電源からのサージを抑制させるためにインバータの入力側に設置します。
なお、インバータHF-430NEOには、ノイズフィルタが内蔵されています。
(4) ゼロ相リアクトル
インバータの入力側に接続してゼロ相電流を抑制します。
ゼロ相リアクトルは、入出力兼用のため、インバータとモータ間にも接続することができます。
ゼロ相リアクトルは電線を貫通させて使用しますが、巻き付けのターン数はインバータ容量と電線サイズにより異なります。
(5) ACリアクトル(出力側)
インバータの出力側にACリアクトルを設値すると、出力電流が正弦波に近づくため、モータの磁気音の低減・サージ電圧の抑制につながります。
なお、入力用ACリアクトルは出力側に使用できませんので注意が必要です。

 

以上、インバータの主な周辺機器についてご説明しました。
周辺機器を組み合わせ、インバータの設置環境に適した対策を行うことがポイントです。
お客様の用途に応じた製品をラインアップしていますので、製品についてお気軽にご相談ください。

 

▼インバータ製品ラインアップ
https://cyclo.shi.co.jp/product/select-category/inveter.html?selection=category

 
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