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AGVやAMRの駆動に必要なギヤ・サーボモータ・ドライバの3つのキーコンポーネントで構成された、AGV/AMR用ドライブソリューションsmartris(スマートリス)に、RS-485 Modbus RTU通信機能を備えたドライバを追加し、10月1日より発売します。
smartirsでは従来、上位コントローラとのインターフェースにCANopen通信機能を備えたドライバを ラインアップしていました。
今回追加するRS-485 Modbus RTUは、FA機器で多く使用されるRS485系の通信機能で、 特に日本やアジア地域のお客様からのニーズに応えるものです。
寸法、質量、基本仕様、駆動するモータおよび回転検出器の種類は、従来品(CANopen用ドライバ)と変わらず、 ギヤモータの取り扱いやモータとドライバを接続する各ケーブルにも影響はありません。
https://shi.lmsg.jp/p/fN52iO
https://shi.lmsg.jp/p/fN52iN
ギヤモータを駆動するインバータ、サーボなどは、上位コントローラと通信を行うことで制御を行っています。
今回はFA(ファクトリーオートメーション)分野に普及している通信方式である「Modbus通信」について概要を ご紹介します。
Modbusは、米国のModicon社がPLC用に開発した通信プロトコル(手順)です。
定義されているのは通信プロトコルのみで、通信媒体などの物理レイヤは規定されていません。
プロトコル仕様がオープンなため、通信媒体としてRS485やRS232Cを用いたModbus通信が
広く採用されています。
また、Ethernetのネットワーク上にModbusのプロトコルを組み入れた通信方式もあります。
Modbus通信は、マスタ・スレーブ(※)方式ですが、モータ駆動システムの場合、 インバータ、サーボなどのドライバがスレーブとなります。
マスタ(例えばPLC)のみがクエリ(通信開始)を実行することができます。
スレーブは、マスタから要求された機能を実行し、応答メッセージを返します。
クエリの伝送フォーマットは、スレーブのアドレス、要求内容を定義するファンクションコード、 データおよびエラーチェックフィールドから構成されています。
応答メッセージの伝送フォーマットは、要求内容の確認フィールド、応答データおよびエラーチェックフィールドから 構成されています。
マスタは、複数のスレーブに対して一括で指令を送信しますが、受信したスレーブは、 該当するアドレスの機器のみレスポンスを返します。
※ マスタ・スレーブ方式とは、複数の機器や装置、ソフトウェア、システムなどが連携して動作する際に、 管理・制御する側(マスタ)と、制御される側(スレーブ)で役割を分担する方式のことです。
※ IT用語の「マスタ/スレーブ」は、現在業界内で「メイン/レプリカ」「プライマリー/セカンダリー」などの用語に置き換えが検討されています。
Modbus通信の伝送モードは、以下の3種類がありますが、1つのネットワーク上では、全ての スレーブ機器を同一モードにする必要があります。
弊社製品では、AGV/AMR用ドライブソリューションsmartrisの他、インバータにもModbus RTUが搭載されています。
Modbus RTU |
: 1バイトのデータをバイナリデータとして送受信を行います。 |
Modbus ASCII |
: 1バイトのデータをASCIIコードとして送受信を行います。 |
Modbus TCP |
: ModbusのプロトコルをTCP/IP上に拡張した通信方式で、マルチマスタマルチスレーブのシステム構成が可能になります。 |
マスタがPLCで、AGV/AMR用ドライブソリューションsmartrisのドライバ、センサ機器などをスレーブとして
構成します。
Modbus通信は、ツイストペア(シールド付き)の配線のため、 省配線で信頼性が高いAGV/AMR駆動システムを実現することができます。
以上、Modbus通信の概要についてご紹介しました。
お客様の用途に応じた製品をラインアップしていますので、お気軽にご相談ください。
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