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ギヤモータは、産業機械に幅広く使用されています。
また機械の安全面からブレーキ付きが 多く採用されています。
今回は、ギヤモータ用ブレーキの概要と注意点についてご紹介いたします。
ギヤモータに直結されている電磁ブレーキには、ブレーキトルクが安定していて、 モータに組み付けしやすい無励磁作動形のディスクブレーキが一般的に用いられています。
ブレーキ電源がオフの状態でブレーキが作動するため、フェールセーフの役割も果たしています。
可動鉄心(アーマチュア)が、バネによりライニング(ブレーキディスク、ロータ)を圧着した状態となるためブレーキトルクが発生します。
ブレーキ電源がオンの場合、ブレーキコイルに電流が流れ可動鉄心が固定鉄心(フィールド、ステータ)に 吸引されるため、ライニングがフリー状態となりブレーキ解放となります。
なお、ブレーキは、使用するにつれライニングが摩耗しますので、ギャップ調整など定期的な点検が必要となります。ブレーキ寿命は、モータ容量により異なりますが、100万回~200万回の動作寿命です。
ブレーキ電源は、基本的にモータ電源と同一です。(海外仕様で、別電源の場合もあります。)
ブレーキコイルの定格電圧は、200V級でDC90V、400V級でDC180Vです。
そのため、ダイオードブリッジで構成された整流器により、交流から直流に変換されます。
モータをインバータ駆動する場合、ブレーキ電源は必ずインバータの1次側から配線する必要があります。
インバータの2次側に配線すると、モータの低速時に、インバータの出力電圧が低いことが原因で ブレーキが解放しなくなりますのでご注意ください。
なお、ブレーキ電源に外部からのサージ電圧が重ね合わさると、整流器が故障する場合がありますので、ノイズフィルタなどのノイズ対策機器の接続を推奨します。
昇降装置など極めて短いブレーキ動作遅れ時間が要求される場合は、配線を急制動回路とします。
ブレーキを急制動させるには、ブレーキ回路に蓄積されたエネルギーを急激に減少させる必要があります。
ブレーキ回路の電流遮断(直流)には、安価な交流用の電磁接触器が用いられる場合が多く、以下の注意が必要です。
バリスタが接続されていないと、電磁接触器の接点に火花が発生し、寿命が極端に短くなります。
なお、急制動回路の詳細は、カタログのモータブレーキ編を参照してください。
http://cyclo.shi.co.jp/document-download/list-document/?category_id=2&documentset_id=7&stoppage=0
http://cyclo.shi.co.jp/document-download/list-document/?category_id=2&documentset_id=6&stoppage=0
以上、今回はギヤモータ用ブレーキの概要と注意点についての説明しました。
お客様の用途に応じた製品をラインアップしていますので、お気軽にご相談ください。
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