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★ 電源仕様によるギヤモータの適用
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今月は電源仕様によるギヤモータの適用について、説明いたします。

◆1.電源仕様とモータ
交流電源には、単相電源と三相電源があります。
単相電源は、オフィスや家庭などで使用され、コンセントに接続する100V電源などが
身近にあります。
三相電源は、主に工場などで使用され、単相電源より大きな電力を供給、使用することができます。
電圧も単相電源以上の高い電圧が使用されます。

日本では、単相電源の電圧は100V・200V、三相電源は200V級・400V級があります。
海外では単相の110V・115Vを始め、三相の230V・380V・460Vなど日本と異なる
電圧が使用されています。

交流電源は電圧だけではなく、周波数という数値も大切です。
交流電源は周期的に極性が反転し、極性の繰り返しの回数が1秒間に50回の場合は50Hz、
60回の場合は60Hzと呼びます。

国ごとに周波数が統一されていることが多いのですが、日本では、2つの周波数の電源が
使用されています。大まかに、日本列島の東半分が50Hz、西半分が60Hzです。

周波数によって、回転数は異なります。
そのため、使用される周波数地区により、組合せる減速機部の減速比を選定する必要があります。
4極(4ポール)のモータの同期回転数は、50Hzでは1分間の回転数で1500r/min、
60Hzでは1800r/minです。
モータに負荷がかかった時の定格回転数は、1450r/min、1750r/minなど少し低下します。
(インダクションモータ、誘導電動機の場合)

◆2.住友の国内向けモータの電源仕様・定格
単相モータの定格は100V50Hz・100V60Hz。
機種により200V50Hz・200V60Hz仕様もあります。
通常50Hz、60Hzの両仕様に対応しているのでどちらの地区でも使用可能です。
容量によっては、配線の変更で100V・200V両方の電圧で使用可能な製品をご用意しています。

三相モータ・プレミアム効率三相モータは1台で3種類の定格を持っています。
200V級:200V50Hz、200V60Hz、220V60Hz
400V級:400V50Hz、400V60Hz、440V60Hz

3つの定格(この場合三定格)を銘板に記載していますが、
ご指定により単一定格の記載も可能です。

モータを変速制御するインバータでの駆動に適した、インバータモータがあります。
インバータは、電源の周波数に関係なくモータを駆動する周波数を制御できるため、
住友のインバータモータの標準は50Hzを除いた200V60Hz・220V60Hzの2種類の定格
のみとなります。また銘板には6Hzでの定格値の記載があります。

50Hz電源地域でも、インバータを使用することで、60Hz定格のモータを定格回転数通りに駆動
することができます。
ご希望により50Hz定格のインバータモータの製作もご相談を受けていますが、
電流値などの仕様が異なるため設計・仕様が変わる場合があります。
都度お見積もり回答にて仕様の確認をお願いいたします。

◆3.住友のモータ配線について
電源の相順、例えばR相・S相・T相に対してモータのU相・V相・W相を順番通りの
接続をする(正相接続)ことで、指定の回転方向で回ります。
住友のモータの一部には配線の色が、赤・白・黒のものを採用していますが、
カタログ・取扱説明書での結線図で、色ではなく、U・V・Wなどの記号で指示
している機種は、配線に取り付けの「U」・「V」・「W」など記載のマーキング
表示に従ってください。

減速機回転方向の指定がある場合を含め、赤・白・黒とU・V・Wの相順が変わって
いる場合があります。

◆4.単相モータの注意点
単相モータで回転方向を切替る際は、モータが停止してから行う必要があります。
そのため、頻繁に回転方向を切り替える場合には、単相レバーシブルモータをご使用ください。

また、単相モータは、インバータでの駆動はできません。
単相電源で変速が必要な場合は、スピードコントローラーと専用の単相モータ
(速度検出器付)、単相入力インバータと3相インバータモータ、などを組み合わせて
ご使用ください。

 
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