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ギヤモータを駆動するインバータ、サーボなどの制御にフィールドバスの通信を適用することが増えています。
今回はその中でも、組込制御用として急速に普及している通信方式、CANopen(キャンオープン)の概要をご紹介します。
CANopenは、フィールドバスの通信プロトコルです。
FA機器をはじめ、車両、鉄道、太陽光・風力発電設備、医療機器など、幅広い分野で利用されています。
ドイツの国際団体CAN in Automation(CiA)により分野ごとに通信仕様が規格化され、多様な分野でCANopenデバイスが使用できるようになりました。
CANopenは、自動車の電子制御装置用に開発されたCAN(Controller Area Network)をベースにした通信プロトコルのため、信頼性が高く、汎用性があります。
CANは物理層とデータリンク層で、CANopenはアプリケーション層になります。
通信のルールを定めたのがCANで、通信で扱うデータの使用を定めたのがCANopenです。
CANopenにはオブジェクトディクショナリーがあり、これは通信部分とアプリケーション部分との情報の橋渡しを担う情報テーブルです。
オブジェクトディクショナリーには大きく分けて以下3種類のオブジェクトがあります。
オブジェクトは、通信パラメータやデバイス固有の制御パラメータです。
通信オブジェクト
メーカ固有オブジェクト(設定パラメータ)
プロファイルオブジェクト
汎用I/O、ドライバ、モーションコントローラなどアプリケーションに応じたデバイスプロファイル/アプリケーションプロファイルが用意されています。
ドライバの場合、CiA402で動作モード、電流、速度、トルク、位置、加速・減速などのオブジェクトが定義されています。
PLCをマスタとし、当社のAGV/AMR用ドライブソリューションsmartris(スマートリス)のドライバをスレーブとした AGV/AMR駆動システムの構成例があります。
CANopenを用いて速度指令やトルク指令、機能コード等の通信を行うことで、信頼性が高く、汎用性のある駆動システムとなります。
※ IT用語の「マスタ/スレーブ」は、現在業界内で「メイン/レプリカ」「プライマリー/セカンダリー」などの用語に置き換えが検討されています。
以上、CANopenの概要についてご紹介しました。
当社のAGV/AMR用ドライブソリューション smartrisは、 今回ご紹介したCANopenとRS-485 Modbus RTUに対応するドライバをそれぞれラインアップしています。
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