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ギヤモータは、産業機械などの駆動装置として、幅広く使用されています。
今回は、モータのトルク特性についてご紹介します。
商用電源(50/60Hz)でギヤモータを駆動する場合、始動トルクと定格速度におけるモータの負荷トルクを検討する必要があります。
モータ容量は、定格速度運転時の負荷トルクに対して選定します。
商用運転の場合、始動トルクが200%以上と高く、モータが短時間で加速するため、負荷や機械装置への衝撃が問題とならないか検討する必要があります。
なお、中容量以上のモータでは、始動トルクと始動電流を抑制できるスターデルタ始動が用いられます。
インバータでギヤモータを可変速運転する場合、負荷のトルク特性を把握する必要があります。
インバータ駆動のメリットとしては、加速時間をパラメータで調整することができることによりソフトスタートが可能となり、始動時の衝撃を低減することができます。
なお、モータ速度に対する負荷のトルク特性は、以下に示す3種類が代表的です。
モータの速度が変化してもトルクが一定となる負荷です。
定トルク負荷の機械装置を低速で連続運転する場合、モータの温度上昇、発熱の問題があるため、インバータ用モータを使用する必要があります。
インバータ用モータを使用すると、可変速範囲6~60Hzで、1:10の定トルク運転が可能となります。
インバータ用モータ付の減速機において、最適な減速比を選定するにすることにより機械装置に適した可変速運転が実現できます。
【用途例】 重力負荷および摩擦負荷となるコンベヤ、昇降装置など
モータの速度が増加するにつれて、速度の二乗の割合でトルクが増加する負荷です。
始動時に高いトルクが必要ではないため、インバータのV/f制御でモータを駆動することができます。
【用途例】 流体負荷となるファン、ポンプなど
モータ速度が変化しても出力が一定となる負荷です。
インバータの基底周波数(60Hz)を超えると、出力電圧が一定となり、定出力特性となります。
ギヤモータを60Hz以上の定出力運転で使用する場合、ギヤ部の許容入力回転数以下で使用する必要があります。
ギヤ部の許容入力回転数は、ギヤ部の種類、枠番により異なりますので、カタログ等でご確認お願いします。
【用途例】 巻取機など
以上、今回はモータの負荷に対するトルク特性についてご説明しました。
お客様の用途に応じた製品をラインアップしていますので、お気軽にご相談ください。
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