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【ギャップ調整】

1.ギャップの点検・調整・ライニング交換

ブレーキライニングは使用と共に摩耗します。

ライニングが摩耗してギャップが限界値を超えると、ブレーキが解放できなくなる現象や、応答性の悪化、摩耗の促進、ブレーキトルクの低下、動作音の増大などが発生します。

そのため、定期的にギャップを点検しギャップが限界値になる前に規定値(初期値)に調整する必要があります。

またライニングなどの摩耗が進むと、所定のギャップに調整できなくなるため、ライニングが使用限界厚さ 近くになった場合はライニングなどの部品を交換する必要があります。

注1)ライニング交換時はボス、板バネ、ギャップ調整ナット等などもセットで交換してください。

(ギャップの限界値・規定値・調整方法やライニングの使用限界厚さは取説説明書をご参照ください)

なお、ライニングなどの交換は熟練を必要としますので、弊社認定サービス店での交換を推奨致します。

2.ギャップ調整・ライニング交換までの制動回数の計算

ライニングの摩耗は使用条件、回転数、周囲条件、温度、面圧などにより大きく変化するため、 正確な寿命の算出は困難ですが次式で近似的に求める事ができます。

(1)まずブレーキの制動1回あたりの制動仕事量を算出

EB  = (JL+JM)×N^2×TB/182×(TB±TR) (J)
   
EB  : ブレーキによる制動1回あたりの制動仕事量 (J)
JL  : ブレーキ付モータ以外の総慣性モーメント (モータ軸換算値) (kg・m2)
JM

 :  ブレーキ付モータの慣性モーメント (モータ軸換算値) (kg・m2) (カタログの技術資料をご参照ください)

N^2  : 制動開始時のモータ回転数 (r/min)の2乗
TB  : ブレーキの制動トルク (N・m)
TR  : 負荷の反抗トルク (モータ軸換算値) (N・m)

上式中の±TRの符号について

+の符号  : 電源をOFFした時、負荷トルクがブレーキとして働き、減速する方向に働く場合は+
−の符号

 :  電源をOFFした時、負荷トルクがブレーキとして働かず、増速する方向に働く場合は− (例えば昇降装置での下降動作に相当し、電源OFFした時、増速するような負荷は−)

(2)次に1分間あたりの制動仕事量を算出し、許容仕事量E0と比較

EB × (1分間の制動回数) < E0であることを確認

E0

 : 

1分あたりの許容仕事量(J/min)はカタログの技術資料を参照ください。

注2) 制動回数が数分に1回から数時間に1回の場合は
1分間に1回としてE0と比較してください。

注3) インバータ運転で低速で制動する場合でも、停電などによる非常停止を考慮して、
高速から制動する場合の確認も行なってください。

(3)ギャップ調整までの制動回数

ギャップの調整までの制動回数(回)  = ギャップ調整までの仕事量 / EB

ギャップ調整までの仕事量(J)はカタログの技術資料をご参照ください。

(4)ライニング交換までの制動回数 ZL(回)

ZL  = E1 / EB(回)
E1  : ブレーキライニングの総仕事量(J)はカタログの技術資料をご参照ください。

ギャップ調整までの仕事量(J)はカタログの技術資料をご参照ください。

3.機械的寿命

FBブレーキの機械的寿命は、一般的使用条件(負荷の慣性モーメントがブレーキ付モータの慣性モーメント 以下等)において200万回(但し、CMB、FB-30、ESBブレーキなどは100万回)です。

この回数を越えての使用は、機械部品の摩耗や破損による落下、暴走事故の恐れがあります。

この回数以上または出荷後10年以上経過した物は、ライニングが使用限界厚さになっていなくても 継続使用可能か、部品の点検またはブレーキの交換をお願い致します。

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