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当社は、6月25日にイタリア Lafert社の株式取得を完了し、PTCグループに迎えました。
今回はLafert社について簡単にご紹介するとともに、主力製品の一つであるサーボモータについてご紹介します。
1962年にイタリアのサン・ドナ・ディ・ピア―ヴェ市で設立されたLafert社は、高効率磁石モータ、誘導モータ、サーボモータ・ドライバなど豊富な製品をラインアップする産業用モータメーカです。
などを背景に、特に欧州で高い存在感を有し、広範な業界で多くのお客様にご愛顧いただいています。
サーボモータは、一般的には速度や位置を制御するためのモータを指し、ロボットや工作機械、食品飲料機械や印刷装置など、幅広い分野・用途に使用されています。
サーボモータは速度や位置を精密に制御することが求められ、古くはそれらの制御性に優れた直流モータが使われており、“DCサーボモータ”と呼ばれていました。
その後、希土類磁石に代表される小型で高性能な永久磁石が開発されモータの大幅な小型化と制御性能の向上が図られるとともに、直流モータで必須であった、機械的な接触を有する“ブラシ”という部品を廃することができ、信頼性とメンテナンス性も大きく改善されました。
現在では高性能な永久磁石を用いた同期モータ式のサーボモータが主流になり、従来のDCサーボモータに対して、“ACサーボモータ”もしくは“ブラシレスサーボモータ“といった名称が使われています。
またその普及に伴い、“サーボモータ”と言った場合には永久磁石式のACサーボモータを指すようになっており、本文でも永久磁石を使ったACサーボモータのことを“サーボモータ”と呼ぶことにします。
一般産業用の汎用モータでは、そのモータを示す指標として、サイズを示す枠番と出力(kW)および極数と呼ばれるデータで分類されます。
しかしサーボモータは対象物の制御が目的となるため、カタログでは速度と出力トルクでモータが分類されることが多いです。また多くのサーボモータは取付用フランジが角型の形状をしており、モータサイズは“○○mm角”といった表現を使われることがあり、その点が円型フランジの汎用モータと大きく異なります。
また速度や位置を素早く精密に制御するため、高い分解能を持つ速度センサーが備えられ、エンコーダやレゾルバといったセンサーが備えられます。
従来、サーボモータはロボットや工作機械、金属加工機械が代表的な用途でした。
しかし性能の向上や小型化に加え、静音化、高効率化なども大きく進み、医療機器や娯楽機器など応用範囲はますます広がっています。
また油圧などの従来型駆動システムの電動化にもサーボモータは大きく寄与しており、出力能力や構造も多くのバリエーションを有するようになっています。
加えてIT技術の進歩に合わせてFA通信への対応やモータのスマート化も進んでいます。
これらを背景として、単に制御用としてではなく、さらに幅広い用途や機器への展開が期待されています。
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