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インバータ駆動の注意点
 
1.定トルク運転
当社インバータHF-320αのセンサレスモード運転を使用すると、3.7kW以下で汎用モータの定トルク運転が可能ですが、6Hz未満の低周波数域で運転を行う場合は都度ご照会ください。
 
2.基底周波数(60Hz)を超える周波数域での運転
基底周波数を越える周波数域は、定出力運転になります。この為トルクは高回転になるにつれて減少します。機械負荷特性に合わせてモータ容量を選定してください。(図A2参照)
また、60Hzを超える周波数を基底周波数とし、V/fを設定し定トルク運転を行う場合も標準の基底周波数60Hz時より出力トルクが低くなります。
また、このような調整を行った場合、低周波でのトルク不足、始動トルク不足を引き起こすことがあります。
低減負荷特性以外では基底周波数値を変更しなしでください。
 
3.汎用インバータのV/fモード運転
モータのマルチ運転や、センサレス機能の無いインバータでV/f運転を行う場合、始動トルク、低速トルクの補償としてブースト値を調整する必要があります。通常では工場標準出荷値のまま出荷されますが、負荷や加減速時の状況により過電流となることがあります。この場合、下記に従い適切な値に変更してください。
a.小容量のモータで軽負荷の場合、ブーストの設定量が多いと
   モータが過励磁状態になり過電流を引き起こすとこがあります。
   このような場合はブースト量を下げることで正常値になります。


b.負荷が大きく、始動時、低速時に過電流でトリップしやすい場合
   、ブースト量を増やすことで電流値が下がることがあります。
   しかし、ブースト調整を行っても改善効果が見られない場合、
   モータ容量を検討する必要があります。

図A1
 
4.センサレスベクトルインバータによる運転
最新型の高性能インバータは、センサレスベクトル運転機能を搭載している機種もあります。この機能は基本的にモータとインバータが1対1で運転される場合に限り有効です。マルチ運転や、ポール切り替え運転には適しません。
一般的にオートチューニング方式が採られている製品はモータ特性を自動的に調整するため、V/f運転時のような調整は不要です。これはインバータが読み込んだモータデータをベースにベクトル演算を行うため、負荷状態に合わせたコントロールが瞬時に行われ最適運転が行われているからです。
但し、モータとインバータの配線距離が長く(20m以上)なると線間インピーダンスドロップに合わせた補償が必要になることがあります。長距離配線時は充分余裕を持った線サイズを使用してください。
 
5.モータの出力トルク特性

図A2
 
6.モータ温度上昇について
汎用モータをインバータと組合わせて可変速運転する場合は、商用電源で運転する場合と比較してモータの温度上昇が若干大きくなります。その要因として次のような物があります。
出力波形による影響・・・・・・・・・・・・・・・・ インバータの出力波形は、商用電源のような完全な正弦波形ではなく、高調波成分を含んでいます。このためモータ損失が増大し、温度が若干高くなります。
低速運転時のモータ冷却効果の減少・・・ モータの冷却はモータ本体のファンにより行われますので、モータの回転数をインバータで低くすると冷却風量が減少し、冷却効果が低下します。