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★ サイクロ減速機の変遷について
注)「サイクロ」「サイクロ減速機」は住友重機械工業の登録商標です。
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特徴ある独自の機構を持つ、住友重機械の代表製品ともいえる「サイクロ減速機」。
その機構がもたらす、耐衝撃性や高性能を評価いただき、
長年にわたって多くのお客様にご使用いただいています。
今回はそのサイクロ減速機の変遷について、ご紹介いたします。

1.サイクロ減速機の歴史について
サイクロ減速機の歴史は長きにわたります。もともとはドイツ・サイクロ社の創設者、ローレンツ・ブラーレン氏が発明した機構でした。
住友重機械の前身、住友機械がサイクロ社と技術提携し、昭和14年(1939年)に製造・販売を開始。
産業機械の駆動の他、戦時中は戦闘機のランディングギアなどにも活用されました。
サイクロ減速機はその後何度かモデルチェンジを繰り返し、性能向上を図りながら現在の6000シリーズに至ります。

2.歴代のサイクロ減速機について
サイクロ減速機には、次の世代モデルがあります。
①A形(1939~1947)
サイクロ社との技術提携後に生産された初期モデル。
②B形(1947~1948)
当社独自の標準設計を取り入れ生産されたモデル。
③C形(1949~1953)
当社オリジナルの設計で生産され、後のモデルのベースとなったモデル。
④D形(1954~1955)
サイクロ社並のパワーアップが図られたモデル。初めて軸部にオイルシールを採用。
⑤L形(1955~1958)
小型機種を中心にパワーアップされたモデル。
⑥E形(1959~1970)
モータに初めてサイクロ減速機専用フランジを用いたモデル。
バイエル無段変速機との組み合わせモデル(バイエル・サイクロ可変減速機)をシリーズ化。
⑦5次品(1969~1988)
枠番(サイズ)が49#~63#と呼ばれているモデルで、近年の製品群に近いバリエーションを用意している。
⑧6次品(1980~1994)
枠番が79#~93#と呼ばれているモデル。多くの機種で現行製品(6000シリーズ)との互換性を持つ。
⑨200シリーズ(1989~1999)
枠番が207#~227#と呼ばれているモデル。全機種で現行製品(6000シリーズ)との互換性を持つ。
⑩4000シリーズ(1994~2007)
枠番が407#~427#と呼ばれているモデル。
初めて、同一サイズで大小2種類の強度を持つ(枠番末尾が0と5で分けられる)シリーズを用意した。
平行軸や直交軸と組み合わせる「バディボックス」に組み込まれたのはこのモデルから。
⑪6000シリーズ(2000~現在)
現行製品で枠番が606#~627#と呼ばれているモデル。4000シリーズより大幅に性能向上。

3.サイクロ減速機の新旧互換について
サイクロ減速機は現行の6000シリーズと旧機種の間に互換性を持たせています。
2世代以上前のモデルになると、若干取り合い寸法が異なるものが出てきますので、
当社が発行している「サイクロ減速機・新旧製品比較資料(No.CT003)」または、Webサイトをご参照ください。

▼新旧製品比較資料(No.CT003)ダウンロード
http://cyclo.shi.co.jp/document-download/list-document/category_id/2/documentset_id/7/stoppage/0/

▼旧品寸法図
http://cyclo.shi.co.jp/discontinued-model/drawing/

4.同じ使用条件で減速機を小さくする場合
サイクロ減速機は代々性能向上しており、先代以前のモデルよりも小さい寸法の枠番(サイズ)が選定できることがあります。
減速機の小型化が可能ではありますが、低速軸が旧モデルより細くなるなど、ご使用条件に応じた強度確認が必要な場合があります。
その際は、販売店・営業所またはお客様相談センターへご相談ください。

5.サイクロ減速機を長年お使いの場合
現在でも、何十年も前のサイクロ減速機が元気に稼働している機器を見かけることがあります。
サイクロ減速機の長寿命がもたらす特長ともいえます。
しかしながら、旧モデルの部品供給期間はサイクロ減速機以外の製品も含め、原則本体生産終了後10年となっております。
ご使用の条件や環境に応じて、適度な年数で更新いただくことをお奨めいたします。
旧機種から現行機種への更新は、当社製品取扱いの販売店、代理店、サービス店にお問い合わせください。

 
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