住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

弊社のブレーキはモータに直結したブレーキで無励磁作動形ブレーキといわれるものです。モータ電源を入れると同時にブレーキが解放され、電源を切るとブレーキがかかります。
停電時など、通電しない時は安全のためブレーキがかかる様になっています。

ブレーキトラブル事例:整流器の破損

ブレーキのトラブルで一番多いものが整流器の破損です。
何らかの理由で整流器が破損すると電源を印加してもブレーキが解放しません。
このため、ギヤモータ保護用にサーマルリレーを接続することを推奨します。
ブレーキは仕様、カタログの技術資料や取扱い説明書を参照し正しい結線でご使用ください。未然にトラブルを防止することができます。

下記に、具体的なトラブルについてご説明します。

1)印加電圧間違い

仕様以上の電圧が加わった場合、例えば200V級の整流器に400Vを電源投入した場合に整流器が破損します。
400Vの整流器に200Vを電源投入した場合、ブレーキが解放されずブレーキを引きずる様になり故障の原因となります。

2)海外仕様の結線間違い

海外仕様のモータはほとんどが200V級と400V級の共用になっています。
但し、CE規格の標準仕様ではブレーキ電圧は200級です。
このため、CE規格モータを400Vで運転し整流器に400Vを印加すると整流器が破損します。
また、CE規格モータをインバータ運転でインバータの1次側電源から整流器に印加する場合は、トランスで200Vに降圧してからブレーキ回路に印加します。

3)急制動回路の運転での結線間違い

バリスタを(ブレーキのN端子とU相間に入れた直流電流の開閉器接点)開閉器接点に取付ないとその接点が焼損しその影響で整流器が破損する場合があります。
推奨のバリスタはカタログの技術資料や取説に記載してますので参考にして下さい。

① 電磁開閉器の直列接点数が推奨の数より少ない場合は接点が耐圧不足で焼損し、その影響で整流器が破損する場合があります。接点容量はDC13級が基準になります。
これも推奨の接触器形式と直列接点数をカタログの技術資料や取説に記載してあるものがありますので参考にして下さい。

② ブレーキコイルから電源の相に結線する際、指定の相ではない相に結線すると整流器が破損もしくは設定寿命より短くなります。
その理由として、推奨結線の急制動回路の結線を正として説明します。
整流器とブレーキコイルの端子番号はこれを参考にしてください。
整流器の内部回路図をカタログの技術資料や取説に記載してあります。

推奨結線ではブレーキのN端子から電磁開閉器、(バリスタ取付)を介しR相に接続していますが、これを、S相に接続した場合はR相、T相の両方からブレーキコイルに電流が流れ過電流によりブレーキコイルや整流器が破損する原因となります。
T相に接続した場合は推奨の結線とは逆に、整流器の端子2-4間のダイオードによる残留電流でブレーキコイルを吸引しますが、1-4間のダイオードに保護用のバリスタが接続されていない接続になりますので整流器が破損する原因となります。

4)周囲環境の影響

モータ端子箱内温度が仕様以上に高くなると、端子箱に内蔵している整流器が経年劣化し、故障の原因となります。
このため周囲温度や輻射熱に注意する必要があります。

5)この他に、ブレーキギャップ不足、ライニング厚不足によるブレーキの不具合、ブレーキコイルの焼損、電源からの雷サージ電圧等の影響による整流器の破損等ブレーキトラブルの原因があります。

定期点検による保守を行い安全な運転を行ってください。

整流器は、故障原因を取り除いた後でブレーキコイルの点検を実施し、後整流器を交換しすることで復旧します。

尚、住友重機械工業PTC事業部のホームページのメルマガバックナンバーvol1305,1205,1104にもブレーキに関して記載していますのでご参照をお願いいたします。

■ vol.1305 ギヤモータのブレーキについて

■ vol.1205 ギヤモータ直結のブレーキに関するトラブルとその原因

■ vol.1104 ギヤモータの選定3 ブレーキ編

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