住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

減速機をご購入いただきました後、次のような事情等々で減速機を稼働させないお客様には保管業務が必要になります。

1.機械に取り付ける予定だが実用運転まで時間がある。
そのため長期に渡りギヤモータを保管する必要がある。(事前に購入しプラント等で長期に保管期間が発生する場合)
2.使用していた減速機を他の機械に転用するため保管する。
3.ギヤモータが不慮の事故で損傷した場合すぐに取り換えられるように予備機として保管する。
4.海外輸出等の場合(輸送時間が数ヶ月になる場合)。

これらの場合、内部・外部共に防錆をすることによって長期保管していただくことができます。
具体的な方法をご紹介いたします。

1.保管条件

湿気・じんあい・激しい温度変化・腐食性ガス等のない環境で、一般的な工場屋内または倉庫内での保管をお願いいたします。

保管方法は密閉状態に近い箱に入れ更にビニールシート等に包んで可能な限り密閉し空気の流通を遮断して下さい。
この中に吸湿剤を入れてこれを定期的に交換するなどして箱内部の乾燥状態を維持してください。可能ならビニールシート内を真空状態にしてください。

その条件のもとに潤滑剤の種類に応じて以下の対策をお願いいたします。

2.減速機内部の防錆処置

1.グリース潤滑機種
保管期間が1年以内の場合はそのまま使い出すことが可能です。
1年を越える保管期間の場合はサービス店へオーバーホールを依頼いただきグリースを全量交換して下さい。

2.オイル潤滑機種
工場出荷時にさび止め油にて無負荷運転し出荷時に排出しています。
出荷後3ヶ月まではそのままの保管状態で大丈夫ですが、その期間を越える場合は指定潤滑油で1ヶ月に1回、できれば1週間に1回はギヤモータ又はギヤを動かし全体にオイルを回していただくことを推奨いたします。

更に1年以上保管される場合は指定の防錆油エヌ・エスルブリカンツ社のラストコート1002を潤滑油給油量(取扱説明書を参照願います)の5%を注入し空気流通口を密閉し直してください。

保管が長期化する場合は1年経過ごとにラストコート1002を入れかえて下さい。

3.減速機外部の防錆処理(グリース潤滑機種、オイル潤滑機種共通)

工場出荷時に以下の防錆処理をしています。

① 軸・フランジ取付面にさび止め油を塗布しています。
② 脚部据付面に最終塗装1回施行しています。
工場出荷後6ヶ月に1回は防錆状態を確認し必要な場合は再度防錆処置を行って下さい。
③ 塗装面は出荷後1年に1回は塗装状態を確認いただき、塗装の欠落が認められた場合はサンドペーパー等でさびを落とした後、前に塗ってあったものと同一の下塗り・上塗りを行って補修してください。

4.電動機の保管要領

保管期間中に通電していただける場合は3ヶ月に1回10分程度通電いただきブレーキ付の場合は解放を10回程度行って下さい。

出荷後3年を越える場合、密封軸受を指定サービス店で新品と交換して下さい。
密閉軸受はグリースが封入してあり、腐食が進まないと考えがちですが長期間動かさないとグリースが切れている箇所から腐食が進みフレッチングを起こす可能性が大きくなります。

開放軸受は充填しているグリースを交換して下さい。これができない場合は試運転開始直後にドレンから古いグリースを流出させながら、グリースニップルより新しいグリースを補給して下さい。

グリースの交換及び軸受の交換ができずに運転開始した場合、軸受部の温度上昇、軸受音、振動に注意し異常があれば直ちに運転を止め軸受を交換して下さい。
使用いただく前にメガテストを必ず行って下さい。

ブレーキ付の場合は運転開始前に通電しブレーキが正常に作動することを確認してから始動して下さい。



●上記の通り保管業務=防錆対策といっても過言ではありません。
次回は保管後の減速機及びモータの使い出しの際の注意事項をご紹介いたします。

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