住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

今回は減速機をご購入いただきました後、潤滑剤を管理いただくことでより長く性能を
落とさずに使用していただく為にその方法をご紹介いたします。

1.潤滑の機能

潤滑剤の機能には大きく分けると9つあります。
1)摩擦の抑制
2)摩耗の防止
3)温度上昇の抑制
4)腐食の防止
5)電気絶縁
6)力の伝達
7)衝撃の緩和
8)異物の除去
9)密封作用

仮に潤滑剤を充填しないで減速機を運転するということを車に例えると “エンジンオイルを入れないで車の運転をする” 状態になり、短時間で焼付を起こしてほとんどの場合が修理不可能となります。
更に指定のエンジンオイルと違うオイルを使用したり充填量が違うと設計寿命や性能が確保できません。又エンジンオイルは定期的に交換が必要です。

同じように減速機は指定するオイルを運転する際に給油、補給と取扱い説明書記載の推奨時期に交換することにより設計寿命、性能を確保することができます。
※ 定期的にオーバーホールを実施し、消耗部品の交換が必要です。
グリース潤滑機種も同様に補給(補給型のグリースに限ります)、交換を行ってください。

弊社の場合 当初グリース潤滑仕様の減速機は充填した状態でお届けしますが、オイル潤滑仕様の減速機は工場にて試運転後に潤滑油を抜いて出荷いたします。
そのため運転を開始される前にオイル潤滑機種の減速機はお客様にてオイルを給油していただく必要があります。

2.潤滑剤の種類

1)グリース潤滑
グリースの補給の必要のない長寿命グリースとニップルから使用条件に合わせて補給していただくタイプがあります。

2)オイル潤滑
いわゆるギヤ油といわれるものです。このタイプは通常レベルゲージを見ていただき減速機の停止時に指定のレベルまで充填します。

3)特殊オイル
弊社ではバイエル、ウォーム減速機等々では指定オイルを使用します。指定オイルの代わりにギヤ油や指定と異なるオイルを使用すると減速機は故障いたします。

上記潤滑剤の選定では
①周囲温度
②回転数
などの条件によって粘度(番手)と銘柄を選定していただく必要があります。

3.減速機に使用していただくグリースやオイルの情報

取扱説明書に以下の記載がありますのでそれを参考に実施をお願いいたします。
1)銘柄
2)交換時期
3)補給時期
4)交換及び補給方法

※ 注意点
同じ機種でもサイクロ減速機に使用するオイルとバイエル・サイクロ可変減速機とでは使用するオイルの銘柄が変わるので注意が必要です。
同じサイクロ減速機でも極圧添加剤が入っているオイルと入っていないオイルを使い分けなくてはなりません。
必ず使用される機種の取扱説明書を参考に実施をお願いいたします。

4.減速機を長期使用しない場合の潤滑剤の取り扱い

ご使用される機械を長期間動かさない場合、もしくは予備機として保管される場合は
上記1.4)の腐食の防止が問題になってきます。

減速機は動かすことによってオイル(もしくはグリース)を各部に回し保護する構造になっています。この為少なくとも1ヶ月に1回、できれば1週間に1回はギヤを動かし全体にオイルを回し腐食を防ぐ必要があります。

予備機などとして長期にわたり保管される場合は特別な防錆処理が必要になります。
減速機の保管の考え方、方法については次回にご紹介させていただきます。

5.よくお問い合わせいただく質問

1)「カタログや取扱説明書に記載してあるグリースやオイルの銘柄は同等品であれば使用可能か」のお問い合わせを受けますが回答は不可となります。

弊社では実際にオイルを使用して運転試験を実施し、性能を保障できる潤滑剤を掲載しています。

記載以外の潤滑剤では
①減速機の寿命
②減速機の性能 
を保証することができません。

2)「高温仕様や低温仕様にした場合、潤滑剤は標準と変わるか」のお問い合わせはに関しては潤滑剤とその他一部部品が特殊になります。

3)「減速機の潤滑不良を引き起こす減速機の表面温度の目安は何℃位が目安か」のお問い合わせに関しては“約80℃を目安として下さい”の回答をしています。

4)長寿命グリースの対応については運転時間20000時間もしくは4~5年に一度オーバーホールをしていただくことによりより長くご使用していただけます。その際グリースは全量交換いたします。
補給型グリース、オイル潤滑機種も同様に20000時間もしくは4~5年に一度オーバーホールを推奨いたします。
オーバーホールは弊社指定サービス店にご用命をお願いいたします。

キーワードで探す