住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

最近話題となっているトップランナーモータとは何か。また、トップランナーモータ対応のギヤモータとは何かとのご質問がありましたので、そのポイントについて説明いたします。

1.トップランナーモータについて

エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)に基づき、自動車や家電、OA機器などの特定機器についてトップランナー方式が導入されています。
このたびの法改正により、産業用モータがトップランナー方式の対象となりました。

トップランナー方式とは、商品化されている製品のうちエネルギー効率が最も優れているものの性能から、将来の見通しなどを勘案して目標基準値を定めるなど、製造事業者の判断基準を定める方式です。

トップランナーモータとは、モータ効率の基準値をクリアしたモータです。国際的な規格としてIEC(国際電気標準会議)規格があり、トップランナーモータは、IE3(プレミアム効率)モータに該当します。

2015年4月1日から、三相誘導モータに対して、IE3の効率値をクリアしたモータの出荷が製造事業者または、輸入業者に義務付けられます。
0.75~375kWの国内向け三相誘導モータが規制対象ですが、海外向けモータは輸出国の高効率規格に対応する必要があります。

2.トップランナーモータの適用範囲

下記に該当する三相誘導モータが対象ですが、ギヤモータ、ブレーキモータも含まれます。
・単一速度の三相かご形誘導電動機
・定格出力 : 0.75kW~375kW
・極数 : 2極、4極または6極
・定格電圧・周波数 : 1000V以下 50Hzおよび60Hzの基底周波数
・時間定格 : S1(連続使用)、S3(反復使用)負荷率80%以上
 
なお、適用対象外のモータは、以下のモータです。
耐圧防爆モータ、安全増モータ、特殊絶縁(H種)モータ、インバータモータ(他力通風形)などの特殊モータです。

3.弊社の対応

トップランナーモータ対応ギヤモータとして、以下の仕様に限定して個別対応しています。なお、追加のシリーズ化が完了するのは、2014年度を予定しています。
・容量範囲 : 0.75~11kW
・極数 : 4極
・定格電圧・周波数 : 200V 50/60Hz、220V 60Hz、400V 50/60Hz、440V 60Hz
・時間定格 : S1(連続使用)
・対応ギヤモータ : サイクロ減速機、ハイポニック減速機、プレスト減速機

4.トップランナーモータの注意事項

トップランナーモータ(プレミアム効率モータ)を採用するに当たり、特に従来品の更新時には、以下の点にご注意ください。
(1)モータの全長が伸びる場合があります。
   減速機の取り合い寸法は、同一ですが、モータの全長が伸びる機種があります。
(2)モータの定格回転速度が高くなる傾向にあります。
   モータの損失が少ないため、すべりが小さくなり定格速度が増加します。
   モータ速度の増加に伴い、負荷によっては、負荷トルクが増加して電力消費が増加する傾向になります。
(3)始動電流、始動トルクが大きくなる傾向があります。
   始動電流の増大に伴い、ブレーキ、電磁開閉器などの容量の適正を検討する必要があります。場合によっては、減速機の枠番の検討が必要となります。
   なお、インバータ駆動する場合は、始動電流が制限されるため、従来と同様の機器が使用できます。


以上、トップランナーモータ対応ギヤモータに対するポイントについて述べてきました。
2015年4月に向けて、トップランナーモータへの置き換えの検討をお願いしたします。

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