住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

ご購入頂きましたギヤモータの試験成績書(テストレポート)についてはご指示により営業経由にてお客様へご提出しております。
今回はモータの試験成績書(テストレポート)の記載事項、活用について案内いたします。

1~4項にて試験成績表の記載内容をご紹介します。
5項にてその活用事例を紹介します。

1.三相標準モータでの記載内容例(三相誘導電動機試験成績表より)

この試験成績表はギヤモータとしてご購入されている場合においても減速機との接続のないモータ単体での試験成績表になっております。
そのため、負荷特性において減速機の効率等は含まれていません。

1)銘板仕様内容(例7.5KW)
①出力7.5kw
②電圧200V
③定格S1
④耐熱クラスB
⑤極数4
⑥電流27.4A
⑦枠番号V-132M
⑧周波数60Hz
⑨回転数 1750r/min

 参考)定格でのS1:連続定格をあらわします

2)特性試験
 無負荷試験
①周波数Hz
②電圧V
③電流A
④入力W 

 拘束試験(出力軸を固定しての特性試験)
①周波数Hz
②電圧V
③電流A
④入力W 

3)巻線抵抗  
①端子間の抵抗値Ω
②条件:周囲温度℃

4)負荷特性
①最大出力%
②停動トルク%
③始動トルク%
④始動電流A

 負荷25%、50%、75%、100%、125%の25%毎で
⑤電流A
⑥効率%
⑦力率%
⑧すべり%

5)温度上昇試験
①固定子巻線の温度上昇値℃
②枠の温度上昇値℃

6)絶縁抵抗試験
①固定子巻線のメガーテストでの抵抗値MΩ

7)耐電圧試験
①電圧と時間の条件と結果判定
  例)AC60Hz1500V 1分間

2.インバータモータの場合

1:10の速度範囲で定トルク運転が連続運転可能な仕様になっており、低速6Hzのデータを記載しています。

負荷特性
周波数は6Hz、30Hz、60Hzについて
負荷率は標準モータ同様25%刻みで
①電流A
②効率%
③力率%
④すべり%

例)2.2KW4P 400V60Hzインバータモータの場合

3つの周波数(6Hz、30Hz、60Hz)とその電圧の条件で記載電圧値はV/F制御、固定ブーストで定格トルクが出力できる条件で決めています。
対象品の場合、6Hz62V、30Hz214V、60Hz400Vとなり、モータ仕様や容量により6Hz、30Hzの電圧値は異なっています。 

注)インバータのメーカ、機種により電圧波形は変わりますので、特性値詳細が一致しない場合があります。

3.銘板情報以外での活用例

1)モータが正常かどうかの判断のひとつとして
①巻線抵抗値の比較
「巻線抵抗値」を各端子間で測定し、測定値が大きく異なっていないか、各端子間のバランスに異常がないか(約±5%以内)の確認

  例)記載抵抗値2.91Ω(20℃)に対し測定値
   UV間2.9Ω、VW間2.8Ω、WU間2.9Ωなど測定結果と比較、判断できます。

②メガーテストでの巻線とフレーム(アース)間の絶縁抵抗
ご使用を続けることで絶縁抵抗の変化が生じますが小さすぎる場合、使用を続けることで絶縁不良による故障、焼損に至る恐れがあります。
(取扱説明書参照 基準1MΩ以上)  

  例)出荷100MΩ(試験成績表)に対し、測定時0.5MΩなど
    修理等は認定サービス店へご相談ください。

2)測定したモータ電流値から減速機の出力トルクを推定する場合
ご使用の機械で必要としているトルクの推定ができます。

モータの負荷特性から電流値からモータの負荷%を算出し、減速機の100%トルク定格値に乗じて減速機出力トルクを推定します。

 ■ サイクロ減速機の例
 形式 CHHM3-6105-17 (2.2kw 減速比17)
 出力トルク 234Nm (50Hz時)
  ※ カタログ記載値です。形式ごとにカタログでご確認ください。
  ※ ギヤモータとしての出力トルクで、サイクロ減速機の効率も考慮されています。
 モータ仕様 2.2kw4P 200V50Hz 定格電流9.2A

 モータ電流7.5Aの時の概略出力トルクについて検討すると

 試験成績表の負荷特性より

  無負荷試験 5.1A

  負荷25% 5.3A
    50% 6.2A
    75% 7.5A
   100% 9.2A
   125% 11.0A   

 これよりモータ電流7.5Aは75%負荷と推定されます。
 ギヤモータの(減速機出力)トルクは
 定格の234Nm×0.75=175Nm と175Nmと推定できます

3)負荷%時のモータ回転数の推定
例えば7.5kw4P 200V60Hzのモータの場合で負荷50%のとき
負荷特性よりすべり1.23% がわかりますので

この時のモータ回転数は、このすべりの値を用いて計算で出せます。
120×60Hz/4P=1800r/min(4Pモータ60Hzの同期回転数)
1800×(1-1.23/100)=1778r/minとなります。

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