住友重機械工業株式会社 PTC事業部

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バイエル無段変速機用のスピードセッター(回転数制御装置)について知りたい。
また、バイエル無段変速機を自動運転したいとのご要望がありましたので、バイエル無段変速機の回転数制御が簡単にできるスピードセッターについて、そのポイントについて説明いたします。

1.バイエル無段変速機について

機械式変速機であるバイエル無段変速機は、ユニークな構造と簡単な操作により可変速運転ができる特徴があり、ロングセラー商品となっています。
可変速範囲は、1:4(A形、B形)、1:10(D形)のシリーズがラインナップされています。
モータの容量範囲は、0.2~150kWまで幅広く対応することができます。
ハンドル操作により変速させるのが標準ですが、パイロットモータによりハンドルを自動で操作し、回転数を制御できる装置(スピードセッター)がオプションで用意されています。

最近は、インバータ駆動による可変速システムが普及していますが、低速時には、高速時の2~4倍のトルクが得られるバイエル無段変速機の特徴を生かした適用分野があります。
また、サイクロ減速機と組み合わせた、バイエル・サイクロ可変減速機のシリーズがラインナップされているため、幅広くトルク、回転数の仕様に対応できます。

2.スピードセッター(SP-20E)について

バイエル無段変速機の変速操作を自動で行うことができるのがスピードセッターです。

動作原理は、バイエル無段変速機の変速機構にパイロットモータを取り付けて、バイエル無段変速機の出力回転数を電磁センサを用いて検出し、フィードバック信号とします。出力回転数の設定値に追随するように、パイロットモータを介したハンドルを動作させてバイエル無段変速機を変速することができます。

回転数精度は、±0.5%(出力定格回転数を基準)以下であり、高精度の回転数制御が可能となります。回転数の設定はパラメータでもできますが、4~20mAの入力信号が内蔵されているため上位コントローラとの接続が容易にできます。
パラメータ数も多くなく、その設定は、表面パネルにより簡単に操作できます。

3.バイエル無段変速機の応用について

スピードセッターとバイエル無段変速機を組み合わせた応用例について紹介いたします。

■ プロセス制御
温度、圧力、流量などを最適の状態に制御したい場合には、PID調整計が使用されます。
その計測値(DC4~20mA)をスピードセッターへの設定信号とすることにより、バイエル無段変速機の出力回転数を制御することにより、装置の運転を最適な状態にすることができます。

■ 定出力制御
時間の経過とともに負荷トルクが上昇していく場合、B形(定馬力)バイエル無段変速機とスピードセッターを組み合わせることにより、モータ出力が一定となるように制御することができます。

攪拌機で、攪拌が進むにつれ粘度が増加する場合は、粘度の増加につれて攪拌翼の回転数を下げて攪拌トルクを上げる必要があります。

■ 低速始動・低速停止
負荷GD2の大きな機械を始動する場合、バイエル無段変速機を最低速で始動することにより機械式無段変速機の特徴である高トルクの運転ができます。
最低速において、最高速時の2倍~4倍のトルクを出力することができます。



以上、バイエル無段変速機と回転数制御装置であるスピードセッターのポイントについて述べてきましたが、その特徴を活かした可変速駆動システムとしてご使用することができます。

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