住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

ご使用いただいています弊社の減速機は潤滑剤としてグリース、または油を使用しており、減速機の機種、形式、仕様によりそれぞれに適した潤滑方式、推奨潤滑剤があります。
これらの機種毎の違い、ご使用上の注意点などを紹介いたします。

1.グリース潤滑機種・油潤滑機種と取付方向

潤滑油の種類:長寿命グリース潤滑機種、グリース潤滑機種、油潤滑機種があります。

1)長寿命グリース潤滑機種
主に小型機種が対象で、ハイポニック減速機や、アルタックスNEO、プレストNEO及びサイクロ減速機の小型の枠番(形式の枠番6125以下)に長寿命グリースを使用しています。
グリースの補給は不要で、取付方向は自由で、横(水平)、立て・低速軸下向き(垂直)、斜めで取り付けて使用が可能です。

2)油潤滑機種の取付け方向
取付方向により減速機形式が決まり、指定の方向でご使用が条件になります。特に油潤滑機種では横取付の機種を立てて使う、またその上下逆を行うと、給油口位置、形状、オイルゲージ位置などの潤滑仕様の変更が必要になります。
また、サイクロ減速機では、立て(低速軸下向き)では低速軸に使用のオイルシールの数量は2個に変わります。 

※ 長寿命グリース潤滑機種以外のものは必ず取付け方向に合わせた形式で選定して下さい。

3)取付方向による注意事項
長寿命グリース潤滑機種以外の機種では傾斜を伴った姿勢での取り付けは標準品では対応できません。
低速軸方向では上または下への角度、左右の場合もその角度をご指示の上見積もり対応での仕様検討が必要です。
機種により1度以上の角度でご指示、仕様変更が必要になります。

お客様で機械に取付け、試運転後に機械搬送のために減速機の姿勢を異にする場合潤滑油は一度排出して下さい。姿勢違いによる油漏れや、ギヤモータのモータ軸部の油切りカラーを介してモータ側への油流出の原因となります。

例)サイクロ減速機での低速軸上向きの場合
標準では低速軸下向きのため、垂直上向きの場合は油潤滑機種はグリース潤滑へ変更になり、定格トルク、SF(サービスファクタ)の低減になる場合がありますのでご確認ください。

4)モータの潤滑
モータでは軸受けに関する潤滑剤になります。
小型のモータは密封形の軸受を使用しているためグリースのメンテナンスは不要です。
大きい容量のモータ(モータ枠番では250枠以上)から開放型軸受けを使用しています。
指定のグリースの補給が必要になりますので取扱説明書、仕様書をご確認ください。

2.潤滑剤銘柄の選定

1)長寿命グリース使用の小型機種
ハイポニック減速機や、アルタックスNEO、プレストNEOではそれぞれ弊社専用グリースを封入して出荷しています。
各機種専用品であること、お客様での補給、交換の必要も無いものであり、グリース名等の記載はしていません。

サイクロ減速機の小型機種では使用の長寿命グリースを記載しておりますがオーバーホール等は認定サービス店へご用命ください。 

2)油潤滑機種
減速機の各機種により推奨銘柄は異なりますので必ず取扱説明書や、製作仕様書等でご確認ください。

標準仕様では周囲温度で潤滑油銘柄と粘度グレードをあわせて指示していますので、この中より選定してご使用ください。

周囲温度の低い場合は粘度グレードの低い潤滑油を使用し、低温時でも減速機が起動できる条件になっています。
周囲温度の高い場合は粘度グレードの高い潤滑油を使用し、高温時でも荷重の伝達に必要な油膜強度を確保できるようにしています。 

例)サイクロ減速機では次の周囲温度範囲で区分しています。
  周囲温度 -10℃~5℃ 粘度グレード例 68番
  周囲温度 0~35℃ 粘度グレード例 100番,150番
  周囲温度 30~50℃ 粘度グレード例 220番~460番

※ 潤滑油銘柄によっては当該粘度グレードで推奨できないものもあります。取扱い説明書などご確認ください。

注意例)
減速機機種、シリーズで推奨潤滑油が異なります。
サイクロ減速機やバイエル無段変速機は使用する潤滑油の種類が異なります。
またバイエルの中でもA,B形とD型の潤滑油の種類は異なります。
    
またバイエルのA,B形とサイクロの組み合わせたバイエルサイクロ可変機の機種は指定の推奨潤滑油 1種類で共通使用することができます。
推奨潤滑油銘柄・番手は、必ず取扱説明書などでご確認ください。

3)旧製品の場合について
例えばサイクロ減速機の旧形式品などでは当時の推奨潤滑油が入手できなくなっておりますが、こちらはサイクロ減速機現行品の推奨潤滑油がご使用いただけます。

4)特別な仕様の場合
a)標準仕様以外の温度範囲で低温仕様、高温仕様の対応できる機種がありますが、その場合、使用するグリースや潤滑油は専用の物となります。

b)食品用潤滑(HACCP)の対応はハイポニック減速機をはじめ対応可能な機種がありますのでご照会ください。

3.潤滑剤のメンテナンス(ご購入後の使用開始におけるご注意)

・油潤滑機種は弊社試運転後に油を抜いて出荷しています。
 必ずご使用される前に給油してください。
 潤滑油の封入出荷のご希望の場合は営業経由でのお見積もり照会をお願いいたします。対応できる機種がございます。

・グリース潤滑機種はグリスは封入して出荷しておりますのでそのまま使用いただけます。 

1)長寿命グリース潤滑機種(アルタックスNEO、ハイポニック、プレストNEOなど)
そのまま補給、交換無く使用できます。
20,000時間または3~5年でオーバーホールを弊社認定サービス店へ依頼いただくこと(お客様での作業は出来ません)を推奨しています。

2)グリース潤滑機種(長寿命グリース以外)定期的に規定の量のグリースを補給する必要があります。   
   
例)サイクロ減速機の場合の補給時期
・1日の運転時間10時間以下では 3~6ヶ月に1回
・1日の運転時間10~24時間では 500~1000時間運転に1回
注意)過酷な使用条件や大きな機種は補給間隔を短くする必要があります。

補給量は、2段3段型を含め 高速側のサイクロの枠番のグリース封入量の1/2~1/3の量になります。

3)潤滑油の給油、油交換時期
定期的に使用全量の交換が必要です

例)サイクロ減速機の場合の交換時期      
初回 500時間後または半年後のいずれか早い時期
2回以降 5000時間または1年毎のいずれか早い時期

※ 屋外や高温場所などでは2500時間または半年毎のいずれか早い時期

4)給脂、給油
給脂、グリースの補給の場合はグリースのまわりを良くするために運転中に時間をかけ給脂をお勧めします。 
※ 特殊仕様でグリース潤滑のものでは非常に粘度の低いものを使用している場合があり、別途指示に従ってください。

給油、潤滑油の交換の場合は給油口の大きさの制限や内部空間の問題により一度に多くの給油が出来ない機種もありますので あふれないようゆっくり給油してください。
給油レベルは減速機は停止した状態でオイルゲージによりあわせてください

キーワードで探す