住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

単相誘導電動機は小容量のモータとして広くご使用いただいています。
このモータのメンテナンスと不具合対策をご紹介します。

1.単相モータの始動とその仕組み

単相モータは、AC100V、AC200Vの単相電源で運転できるモータですが、モータは、コンデンサを使い擬似的に三相を始動時に作っています。
単相のままでは、モータが回転方向の力を得ることが出来ないため、コンデンサを使い回転方向の力(回転方向を与える為の磁力を発生) を作り始動させます。

一般には、始動完了するとこのコンデンサーは回路から切離され、そのタイミングは、モータの始動電流を検出し定常運転に入った(電流値が定格以内に入ったレベル)状態を検出しています。
始動用のコンデンサは単相モータを始動させる重要な部品ですが、消耗部品でもあります。

※ 始動用コンデンサと別に、運転中用に回路にコンデンサを加えた物もあります。

2.メンテナンス(始動用コンデンサに関して)

■ コンデンサの劣化(消耗)の原因

単相モータの始動用のコンデンサは起動頻度、使用年数、モータ周囲環境などの状況により部品の劣化度(消耗)が異なります。

◎ コンデンサの劣化はコンデンサ周囲の温度と関係が強く温度が高い環境下では使用年数が少なくても劣化が進む場合があります。
  ※ 始動用コンデンサ(電解コンデンサー)は「アレニウスの法則(10℃ 2倍則)」が適用され温度が10℃高くなると寿命が1/2になる特性があります。

◎ 始動頻度が高い場合、コンデンサに充放電が頻繁にかかるため、劣化が早まります。

◎ 電源に高調波成分が多く含まれている場合、コンデンサ内部の温度が上昇し劣化が早まります。

◎ 電源に雷サージ等がかかった場合、急激に劣化することがあります。
  また、頻繁にサージ電圧が発生するような電源でも劣化が進む原因となることがあります。

この様に様々な環境によりコンデンサーの劣化が早まります。
このまま運転を続けた場合、トラブルの原因となります

■ コンデンサの劣化に伴うトラブル

◎ 始動時のトルクはコンデンサによりほぼ決まりますが、このコンデンサが劣化し始めると始動トルクの低下を起こします。
  この場合、トルクの低下と始動時の電流増加が見受けられる様になります。

◎ 始動時に回転方向に対して押し戻すように負荷が加わると逆方向に回転してしまう様なことが出ることがでる。

◎ 加速時間が長くなる。

この様な場合、コンデンサの劣化が要因となり不具合を引き起こしていることがあり、新しいコンデンサに交換することで初期の運転状態に戻すことができます。

注意)コンデンサの交換はメーカ指定の部品を必ずご使用ください。
   異なるものを使用した場合モータ故障の原因となります。
   また、コンデンサ焼損事故の原因ともなります。

単相モータのコンデンサを交換メンテナンスすることでより長くモータをご使用頂くことができます。

お問合せは各サービスセンター及び指定サービス店までご照会ください。
http://cyclo.shi.co.jp/mainte/

3.単相モータに関する注意事項

単相モータをインバータで運転することはできません。運転した場合、インバータ焼損事故の原因となります。

小形単相モータの可変速用途には「アステロ スピードコントロール」シリーズを準備しております。是非ご検討ください。

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