住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

弊社では無段変速機として、機械式/バイエル無段変速機と電気式/インバータ制御モータを商品として販売をしております。
其々の、「性能特性と長所、短所」について「機械式/バイエル無段変速機から電気式/インバータ制御モータに置き変える場合の手順と注意点」を紹介致します。

1.機械式/バイエル無段変速機の性能特性

■ 1-1)基本特性
◎ A形バイエル無段変速機・・・定トルクと定出力の中間特性を持っている。
モータの伝達容量は出力回転数が低下するに従って、許容入力は低下する。
低速時には、高速時の約2倍の出力トルクを得る事が出来る。 

◎ B形バイエル無段変速機・・・定出力特性を持っている。
許容入力は一定で、低速時には、高速時の約4倍の出力トルクを得る事が出来る。

◎ D形バイエル無段変速機・・・定トルクと定出力の中間特性を持っている。
モータの伝達容量は出力回転数が低下するに従って、許容入力は低下する。
低速時には、高速時の約3倍の出力トルクを得る事が出来る。

■ 1-2)変速範囲(変速比)

◎ A形バイエル無段変速機・・・1:4(変速比0.2~ 0.8)
◎ B形バイエル無段変速機・・・1:4(変速比0.2~ 0.8)
◎ D形バイエル無段変速機・・・1:10(変速比0.06~ 0.6)

2.電気式/ACインバータ制御モータの性能特性

■ 2-1)基本特性
◎ 汎用ACモータ
周波数60Hz以下の低速時は逓減トルク特性となり60Hz以上は定出力特性となる

◎ インバータ用ACモータ
周波数60~6Hzの低速時は定トルク特性を持っており、60Hz以上は定出力特性となる。

■ 2-2)変速範囲(周波数)
◎ AC三相モータ
1:20(6~120Hz)

6~60Hz:定トルク

60~120Hz:定出力特性となるが、駆動されるギヤヘッドの許容最高回転数で制限される。

3.機械式/バイエル無段変速機と電気式/ACインバータ制御モータの長所、短所

■ 3-1.長所
◎ 【バイエル無段変速機】
1)回転速度が遅くなると出力トルクが増大する特性。
2)変速機の機側で手動変速は出来、機械の動きを操作できる。
3)スピードセッターをオプション採用で遠隔、自動制御が可能。

◎ 【ACインバータ制御モータ】
1)変速範囲が1:20と幅広い制御可能。
2)インバータ用モータは6~60Hzまで、100%出力トルク可能。
3)クッションスタート、ソフト停止が制御出来る。
4)遠隔制御、多段速制御が可能
5)1台のインバータで複数モータを制御出来る。
6)省エネ効果がある。
7)ギヤヘッドの応用機種が豊富である。
8)始動停止頻度が多い運転が可能。

■ 3-2.短所 
◎ 【バイエル無段変速機】
1)始動停止頻度の多い運転には不向きである。
2)負荷変動が大きい運転や急停止を伴う運転には向かない。
3)停止中の変速操作は出来ない。
4)応用機種が少ない。
5)潤滑油等のメンテナンスが重要。

◎ 【ACインバータ制御モータ】
1)回転数が遅くなっても出力トルクが増大しない。
2)インバータからのノイズ対策が必要。
3)長距離配線時には漏れ電流対策が必要。
4)長距離配線時には電圧降下を考慮しケーブルサイズを上げる対策が必要。

4.機械式/バイエル無段変速機から電気式/ACインバータ制御モータに置き換える場合

■ 4-1.手順
1)現在使用しているバイエル又はバイエルサイクロ可変減速機の形式を調べる。
2)出力回転数はどの範囲で変速して使用しているか調べる。
3)常用運転時の推定負荷トルクはいくらか調べる。(モータの負荷電流値を計測し推定計算をする)
4)運転パターンがあればその内容を調べる。
5)装置への組み付けはどの様にしているか調べる。
6)使用している周囲環境を(温度、湿度、屋外、粉塵、防爆等)調べる。

■ 4-2.注意点
1)バイエル無段変速機の出力トルク特性は最低回転数時は「A形で約2倍」B形で約4倍」「D形で約3倍」の出力トルクになります。従って、必要トルクが最低回転数時の出力トルクを必要とする場合はモータ容量が其々の倍率の容量が必要となります。
2)モータ容量が大きくなると、動力線のサイズの見直しが必要となる場合があります
3)バイエル・サイクロ可変減速機の様に高減速比の場合は、イクロ減速機部の許容出力トルクで制限出力トルクとなっている場合が有りますので、「カタログの出力トルク値」を見て、そのモータ容量を決定します。
4)インバータを設置する場合はノイズが発生する為、その対策が必要です。
5)インバータからモータまでの距離が50m以上の長距離配線になると漏れ電流が多くなり、対策の検討が必要です。

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