住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

モータの電流値についてのお問合せを多くいただきます。
今回、負荷と電流値の関係についてご紹介いたします。

モータの負荷と電流値について

弊社製品をご使用のお客様から、小容量のモータを運転する際、ギヤモータ単体や機械に取付けて負荷がかかっていないのに電流値が大きい。モータの異常ではないか。とのお問合せを受けることがあります。
モータ電流値と負荷量を考えるにあたっては、ご使用されるモータの特性を把握する必要が有ります。
モータの容量によって負荷-電流特性の傾向が変わります。
商用電源での運転を基にご紹介します。
ここでは、小容量のモータは0.1kW~2.2kWとして扱います。(3.7kWも若干傾向が残ります。)


1.比較的大きな容量(5.5kW以上)のモータの特性


モータの無負荷電流と定格電流の差が大きく、負荷が大きくなるほどモータの電流も顕著に増えます。

参考)
標準モータ 22kW 4P 3相200V 60Hz 
定格電流77.7A  無負荷電流16.6A  (差は約4.7倍)


2.小容量のモータでの特性

無負荷時の電流値が大きく定格負荷時の電流値(定格電流値)との差が少ないため、負荷が大きくなっても電流の増加は少ない特性になっています。 

参考)
標準モータ 0.1kW 4P 3相200V 60Hz
定格電流0.60A  無負荷電流0.44A   (差は約1.4倍)


3.モータにかかる負荷の見当につて

お客様には製作仕様書と共に電動機試験成績書(テストレポート)を提出しております。その中に記載の負荷特性データをご利用ください。
定格電流値、無負荷試験での電流値の他、負荷率25%刻みでの電流値、効率、力率も記載しております。

(ご注意いただきたいこと)
電動機試験成績書はモータ単体での値になっております。
ギアモータをご使用の場合、モータ直結の減速機の損失がありますので、この点ご留意ください。

誘導電動機の電流特性はメーカや種類により多少の差は有りますがモータの傾向として似た特性となります。
この他にも、高効率モータ、インバータ用モータなどが有りますが、容量の特性としては同様な傾向があります。


◎インバータ運転用モータ(住友:AFモータ 型式はAV)の特性

インバータ用モータの小容量(例:0.2kW)の場合、6Hz運転で負荷が少ない場合の電流値は、60Hzの運転時の100%負荷の値より大きくなる場合が有ります。 また、6Hzの運転で更に詳しく見ると負荷率が50%以下の場合、定格電流値より大きくなります。
モータ特性としてこの様な物もあり、モータの試験成績表をご確認いただきますようお願いいたします。 

AFモータ:インバータ運転時1:10(6~60Hz)の変速範囲で定トルクの連続運転を行う用途に使用されます。

小容量のモータの負荷率の推定

先に記載しましたが、モータ電流値から負荷率を推定することが難しい場合、モータのスリップ(モータのすべりの値)を計測しすべりの回転数から負荷率を推定できます。
誘導モータはすべりの値と負荷率はほぼ比例しおり、有効な手段です。
この場合、モータのファンカバー部分からモータ軸の回転数を直接デジタルタコメータ等で計測可能です。

    

次回は最も注目の高い高効率モータをテーマに致します

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