住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

皆さんは回転している機械装置を設計する上で、停止するにはどうしますか?

(1)駆動力源を切って、止まるのを待つ
(2)回転軸に外力を 加えて止める
(3)回転している方向と逆方向に回転力を加えて止める
(4)運動エネルギーを制動エネルギーに変換して回収する事で動力源に制動を掛けて停止する

等が有ります。

では、ギヤモータの回転を停止するにはどの様な方法にするでしょうか?
モータへの供給電源を切って回転を停止するか、モータ軸を制動装置(ブレーキ)で停止する。 
又、モータ軸の回転エネルギーを電気エネルギーに変換して消費する事(主電源に返還する場合と専用回路、抵抗器に返還する場合の回生制動)で制動する方法が有ります。

今回は多く用いられていますモータ軸の回転を停止する「電磁ブレーキ」についてお話します。

構造上、内臓形電磁ブレーキ(モータ内部に組み止れるのでコンパクト設計です。FBブレーキ等)と外装形電磁ブレーキ(メンテナンスが容易で有るが、設置場所が必要です。PMBブレーキ)有ります。

電磁ブレーキには動作により「OFF(無励磁)ブレーキ」(電気が切れるとバネ力で制動)と「ON(励磁)ブレーキ」(電気が入ると磁気力で制動)が有ります。
ギヤモータ用ブレーキは一般的には「OFFブレーキ」が多く採用されております。
これは、安全性重視の点から、もし 停電等でモータとブレーキの電源が遮断された場合、モータにブレーキが掛かり停止、保持出来る為です。

弊社の電磁ブレーキの動作を説明します。
AC電源をブレーキ回路の「整流器」に入力し、半波整流でDC電源に変換してブレーキのDCコイルに印加する事で励磁されます。
この時ブレーキライニングから可動鉄心が離れブレーキが開放してモータが回転します。
又、電源が切れてブレーキコイルが無励磁になると、バネ力で可動鉄心が押されブレーキライニングに密着してブレーキが掛かり、モータ軸が停止します。

弊社電磁ブレーキの主な仕様の内容に付いて

(1)標準ブレーキトルク
モータ定格トルクの150% 50Hzベース、180% 60Hzベースのブレーキトルクと成っています。
このブレーキトルクは 動摩擦トルクです。尚、静摩擦トルクはブレーキトルク/0.8で算出されます。停止後ブレーキ保持するトルクはこの静止摩擦トルク値に成ります。
   
(2)慣性モーメント
ブレーキの回転部品のライニングとボスの慣性モーメントに成ります。
モータの起動性、停止の時間に関係してきます。

(3)ブレーキ総仕事量
ブレーキライニングの摩耗寿命に至るまでのエネルギー量です。
ブレーキライニングの寿命回数はFB-01A~20までは、200万回でFB-30は100万回です。


(4)制動時の動作遅れ時間
ブレーキ回路への電流停止から制動開始までの時間で、制動(停止)時間では有りません。

(5)ブレーキ電流
整流器入力部の電流値です。

弊社ブレーキの「整流器」は交流を半波整流で直流出力しています。
入力交流電圧に対し出力直流電圧の値は「AC電圧X0.45」です。 
   
注)
入力の交流電圧が「約85%」に低減すると磁力が低減してブレーキ開放に影響が出ます。
又、可動鉄心のギャップ値が規定値以上に成った場合も磁力が低減してブレーキ開放に影響が出ます。

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