住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

■インバータの押さえておきたいポイント 配線

インバータ運転は現在省エネ運転や、可変速、簡単な増速などに使われますがインバータとモータ間の配線はどのようにされていますか?
配線に関係する問題としては次の様なものが有ります

1)長距離配線による電圧降下の問題
2)配線材の違い(誘電率の違い)による漏れ電流の問題(次回のテーマ)

などが上げられます


■1)長距離配線による電圧降下の問題

インバータを使用する場合目安として配線距離が20M以上を超える場合
配線距離による電圧降下の影響を考慮し線サイズをUPする必要が有ります。

*三相誘導電動機の出力トルクは印加された電圧の2乗に比例します
この為、電圧降下が発生すると出力トルクは大きく影響を受けます。
特に定トルク運転の必要な機械、大きな始動トルクが必要な場合線サイズの選定がキーポイントになります。
電圧降下の影響を検討する場合、インバータ運転では6Hz運転時の電圧に対して考慮する必要が有ります。

例)
200V/60Hz 1.5kW AFモータ(住友インバータ用モータ)6Hz時の 33V/100%トルク  6.48(A)

この6Hzの時に3%電圧降下に抑えた場合、基準電圧が 33Vで電圧降下値を計算すると

33V×0.03=0.99V  
        
仮に50Mの配線距離の場合
0.99V=(√3×電線抵抗(mΩ/m)×50(m)×6.48(A))/1000
電線抵抗=1.764Ω
14mm2のサイズになります。(最大計算値)・注3

実際に1/10の周波数(6Hz)で定格トルク運転を行なおうとした場合には線サイズのUP以外では・・・
      
400V/60Hz  1.5kW  AFモータ(住友インバータ用モータ)6Hz時の 66V/100%トルク  3.24(A)
を同様に計算すると・・・
3.5mm2のサイズになります。

400V級設備(モータ仕様)になることで線サイズは大きく変わります
この様に長距離配線の多い設備では400V級電源は有効な手段であり多くの大型工場では実際に400V級設備が多く導入されています。


注)
1.計算例は 少々極端ですが線サイズによる抵抗値が、最も大きく変化する領域のためこの様になります。

注)
2.6Hz時の電圧は各モータメーカ、シリーズ、型式でも変わります。詳細は各メーカまでお問合せください。

注)
3.インバータの低速域電圧補償(ブースト電圧)の補償量でも線サイズは変わります。   
ブースト量を大きく補償することで低速域の電圧降下分をある程度補償ができます。このことで線サイズも計算値最大までアップせずに運転も可能な場合が有ります
ブーストの機能・性能各で異なりますのでINVメーカまでご照会ください。

注)
4.400V汎用モータ+インバータ運転ではマイクロサージ対策が必要です。メーカに必ずご照会ください。
詳細は2005年10月メルマガに掲載・PTC WebサイトのメルマガバックNo、をご参照ください。
インバータ専用モータは対策済みです。

注)
5.d2G4 耐圧防爆シリーズは工場出荷時に組合せのインバータは専用のセンサレスベクトル設定になっています。
この設定のまま使用ください。この設定は登録時の仕様であり変更は出来ません注意ください。
   
注)
6.線サイズを上げた場合インバータの端子台には直接太くなったケーブルを接続できない場合が多く、その場合インバータとモータの近くでそれぞれ中継端子台を儲け配線を行ってください。



◆低速域での定トルク運転では線サイズは重要な意味を持ちます。
また、最新のセンサレスベクトル機種でもこの電圧降下の影響を受けます。
センサレスベクトル本来の性能を引き出すためにも線サイズとその種類について事前の検討が重要です!!
種類の及ぼす影響や漏れ電流については次号でご紹介いたします。

配線材の抵抗値は
   PTC Webサイト技術情報>インバータ編>5.5 主回路配線と適用機具
又は各線材メーカの電線便覧を参照ください。

検討時のご質問等は是非「お客様相談センター」へご照会ください。  

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