住友重機械工業株式会社 PTC事業部

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◆SHI-Direct◆ 役に立つ実践 アプリケーション&技術情報!

  SHI-Direct vol. 509    2005/09/09
 
    9月 Webサイト 新着情報  
   
  
    技術情報
    やくに立つインバータメンテナンスのポイント     
        
                       http://www.shi.co.jp/ptc/
                       Sumitomo Drive Technologies
 

ロープウェイに乗りました。
昔は高いところが好きで、全然怖くはありませんでした。
今も好きですが、足元が揺れると、さすがに少し怖いです。
幾分賢くなったのかもしれません。
降りてから、それを動かしているケーブルを見ると、
二メートルを越える滑車がゆっくりと回っていました。
減速機が人の命を預かるのを実感して身の引き締まる思いでした。
 
 

 ◆ 技術情報  ◆

 電気品のメンテナンス インバータ編

 ■インバータのメンテナンス 
  
   今回は、インバータのメンテナンスについてです。

   このメールマガジンをご愛読されている方には、何かの形でインバータを
   扱う方も多いと思います。 そこで、「役に立つインバータのメンテナンス法」
   をテーマにしました。

   今年の夏も暑さが厳しく皆さんも暑さ対策で大変ではなかったでしょうか!
   電気品もこの暑さには弱いのをご存知ですか?  

  // インバータの電源部(電源平滑回路)のコンデンサのメンテナンス //
  
   インバータの中には電源部分に大型のコンデンサが使用されていますが、
   このコンデンサはけっこう周囲温度でその寿命が変わってきます。
    特に、長年使用してきたインバータが夏を乗り越えた後でどうも
   調子がよくないとを経験されたことはありませんか?
    インバータの電源部のコンデンサには一般に電解コンデンサが使用され
   この部品は熱に対してその特性が大きく変わります。
    一般には「アルミ電解コンデンサー」は温度が10℃上昇すると寿命が
   1/2になり、逆に10℃下がると寿命が2倍にのびる特性があります。
    このため、猛暑の中フル稼働していたインバータで取付けられた環境
   により、急激に平滑回路の電解コンデンサが消耗してしまうケースを
   生んでしまうのです。

   この劣化し始めた電解コンデンサーはその状態により、運転中や、
   始動時、停止時に不安定な現象を引き起こし、最後にはインバータの
   故障を招きます。

   現象としては、負荷の大きさ、変動負荷、衝撃負荷などの負荷特性や
   高始動トルク運転、頻繁な急加減速など運転の方法で現れる異常状態は
   異なりますが、大きく見ると次のようなものです。
 
   1.初期の症状

    通常運転において変化が出始めます

   A.加減速時に過電流検出トリップが出るようになってきた。

   B.減速時で低速域になるとモータ又は機械系で振動(ガタツキ)が
     出るようになった

   C.一定速度運転中にモータ又は機械系で微振動のような「ビビリ」
     が出るようになった

   
     この様な症状が確認された場合、電解コンデンサーの早期交換を
     推奨いたします。

  2.劣化状態が進んだ場合

   A.負荷がいつもより軽い場合でも、過電流トリップを頻繁に
     するようになった

   B.安定した負荷運転なのに電流が不安定でいつもより電流値が多目に
     なってきた。又は電流計の表示に変化(電流の振れ)が出てきた。

   C.加減速、運転中と全般的にモータ又は機械系に振動が目立つように
     なってきた。

    以上の症状が出てきた場合、このまま運転を継続すると出力回路の
     トランジスタ(IPM)が故障する原因となります。

   *電解コンデンサーの劣化が進んでいる場合電解コンデンサーの
     上部が膨らんできたり、その形状にも変化がでてきます。 
     また電解コンデンサの周囲に液漏れらしき状態が確認される
     事も有ります。

   -------- インバータの冷却と電源環境がポイントです ----------

   1.盤内温度又はインバータ周辺が50℃以内になっている
     インバータの周囲で50℃以下を確保してください。
     盤の上部は温度が高くなりやすく、取付け位置でも環境が異なります。

   2.インバータの周辺スペースと取り付け
     インバータの周辺に熱を発生するものがある場合規定の最小スペース
     より余裕を持って取り付けてください。

   3.インバータを沢山取り付ける場合、
     インバータが位置的に、立て一列に上下に並ぶ場合、下のインバータから
     熱風が入るため、上の位置のインバータは冷却効果が下がります。
      盤内が強制冷却などの冷却機能が得られにくい場合。、
     インバータとインバータの間を最小基準値より大きくしてください。

   4.盤内の配線ダクトが大きく高い場合熱がこもり易く、インバータの冷却効率
     が下がることがあります。この様な場合も取付けスペースを広げてください

   5.1~4のケースでも負荷率が低い場合や、頻繁な過減速、起動停止が
     温度上昇に影響しますので運転方法、負荷形態により取付け時の
     注意も変わります。

   6.インバータに内蔵されている冷却ファンが故障した場合、
     大幅にインバータ本体の冷却能力が低下します。これにより
     大きく電解コンデンサの劣化が進みます。
      冷却ファンのメンテナンスも十分注意してください。

   7.設備(インバータ)を運転してい無い期間、盤内の空調等がとまり
     盤内が高温(50℃~65℃)に上昇した場合、高温環境下での保存と
     同様な状況になります。このため劣化が進みます。

    以上の他にも電解コンデンサが劣化する要因として電源からの
    影響で劣化しやすくなることも有ります

     インバータ容量に比べ電源容量が非常に大きい場合
     電源部で整流した電流波形のひずみが大きくなり平滑用の
     電解コンデンサに負担がかかり劣化しやすくなります。
      特にインバータの電源側にACLが取り付けられていない場合、
     取付けられているものに比べて電源設備の影響を受けやすくなります。
     インバータへ電源投入時の突入電流分も影響します。
      頻繁な電源(インバータ一次側の電源)の入り切を行う回路を
     設計した場合も標準的な回路に比べ劣化が進みます。
     電源からの劣化の影響を受けにくくするためにも ACL を
     使用することはノイズ処理や高調波対策だけでなく有益です。

  // 一般にメーカが推奨する部品交換の期間をご照会いたします //

   冷却ファン       2~3年で交換を推奨
    平滑コンデンサー    約 5年 で交換推奨
                但しメーカによりロングライフ設計を
                しているものも有ります。

   但し運転状況、保管状況、機種設計思想により誤差がありますので
    詳細はお問合せください。

注)平滑回路の電解コンデンサーをメンテナンスする場合、
      機種、容量により交換対応の難しい場合があります。
       詳細は各メーカにご確認ください。

     また、旧機種の場合は必ず事前にご照会ください。


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 皆様のご希望にそいテーマアップいたしますので是非ご意見お寄せください。

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