住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

ご利用頂く事が多いギヤモータについて、用語やカタログ等で使われている技術情報の読み方、意味などを解説致します。

~ギヤモータのSFとは?(その1)~

今回は、サイクロ減速機のカタログ等でよく出てくる用語の「SF」をご説明いたします。
お客様から、「ギヤモータのカタログに記載されている『SF』という数値は、何を意味するのですか?」「どう使うのですか?」といった質問をよく受けます。

1.SFとは?

皆さんは、「安全率」という言葉をご存知でしょうか?
機械や構造物が受ける負荷(トルクや荷重など)について、破壊や寿命に対して強度的に必要十分な状態を1とし、その余裕度を数値で表すものです。
「安全率2」とは、すなわち負荷に対する強度について2倍の余裕を持っている、ということです。

「SF」は、「Service Factor」の略であり、先述の「安全率」のことです。
弊社のギヤモータの製品カタログに書かれている「SF(SFGと書かれている場合もあります)」は、「減速機に直結されているモータの定格出力に対する、減速機が持つ安全率」を示しています。
これを計算式で表すと、
SF=(減速機許容入力)/(モータ定格出力)
となります。サイクロ減速機のカタログに記載されている、ある機種を例にとってみます。

モータ容量が1.5kWで減速比が35の機種で、
形式が CNHM2-6120-35 という機種があります。
SFは1.58と書かれています(50Hzの場合)。

この場合、この機種は1.5kWのモータ定格出力に対して、減速機は1.58倍の余裕(安全率)を持っている、ということになります。

SFについての説明は以上です。では、次は実際の使い方の説明です。

2.SFはどう使うの?

減速機が受ける負荷に対しSF=1.0であれば、減速機はまず壊れない、ということができますが、実際には

・起動・停止を頻繁に行う。
・負荷の大小が頻繁に変わる。
・連続で長く運転させる。
など、減速機にとって過酷となる条件の場合があり、SF=1.0でも早く壊れてしまう場合があります。
こういった過酷な条件を考慮し、実際の負荷よりも大きく換算するための係数があり、「負荷係数」と呼びます。
「負荷係数」は、減速機のカタログに記載されています。
装置の種類や大きさ、使い方で異なります。また、各減速機メーカーによって数値の設定が違います。お使いになりたい製品のカタログで、負荷係数をご確認下さい。

例えばコンベヤ用途での負荷係数は、
均一荷重用途    :1日10時間運転で1.0
重荷重や変動送り用途:1日10時間運転で1.2
(サイクロ減速機カタログより)

さて、負荷係数が決まったら、カタログでギヤモータのSFと数値の大きさを比べて下さい。
・負荷係数=SF または 負荷係数<SFであれば、お使いの条件に対して、減速機の強度が必要十分である、ということになります。


今回は、SFに関する基本知識を説明いたしました。
お分かりいただけましたか?
次回は、SFについてもう少し複雑な内容の説明をいたします。

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