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◆ 技術情報 (1) ◆
1)減速機の潤滑油
潤滑油のついて今回はその役割と、減速機を選定する際に関係する内容についてお話いたします。
潤滑油は歯車の摩擦抵抗を少なくするだけでなく、もう一つの働きとして歯車が発生した熱を放熱する媒体になることです。
まず潤滑油の油膜形成と冷却効果ですが、「粘度」と「油性」をとってみますと潤滑油の流動性、油膜厚、摩擦係数、などに関係し、温度に大きく左右されます。
粘度が弱くなると油膜が薄くなったり、油膜切れを起こします。油膜切れは、金属面の直接接触を起こし歯面の過度な摩耗を引き起こします。
仕様上は全く同じような表示がされていてもその「油性」が異なり長時間運転などで差が生じます。
例えば皆さんの車に使われているエンジンオイルも同様で運転される地域の気温や運転のタイプ、エンジンの回転数、エンジンの種類などでけっこうたくさんのオイルの中から選ばれていると思います。
このオイルが合っていないと、エンジンがオーバヒート気味になったり、燃費が落ちたり、音が変わったり、パワーが出なかったり、また運転する間隔があったりすると油膜が切れて始動時の一瞬直接金属面がかみ合うことで傷んだり、劣化が早かったりとトラブルの原因となります。これと同じ事が減速機の内部で起こっています。
もう一つの「冷却効果(放熱)」ですが、運転中の歯車は、回転数と負荷率に合わせ温度上昇しますが、潤滑油がその際に冷却効果を発揮します。 この潤滑油の冷却能力が減速機の選定に影響します。
運転中の歯車に対して潤滑油の冷却能力が無くなる状況つまり、当初の想定より負荷率が高かったり、連続運転時間が増えたり、運転回転数が高かったり、減速機の周辺温度が高かったりと色々と有ります。
この様な状況になると最初の「粘度」にも変化が生じ、油膜切れなどにより潤滑油の冷却効果が減少し歯面の温度上場は加速的に上昇します。
運転時間が長くなると蓄熱が進み歯の焼入れ温度を越えると大幅に歯面の硬度が減り歯面の摩耗を加速させます。
特にこの様な状況下では摩耗粉も発生する為トラブルを大きくする要因になります。
減速機も最適な潤滑油を選ぶ必要があります。大事な機械が常に最良のコンデションで運転できるような潤滑油が選定されているわけです。
このため指定されたもの以外で適用しようとするとトラブルがあるのもこのためです。
選定時に運転方法の確認や、負荷率、検討運転時間、周囲温度などを考慮し減速機の枠番、サイズを選定するだけでなく、潤滑油の強制冷却などの追加仕様など考慮し検討することが重要です。
潤滑油は多くの減速機の種類、モデルに合わせ最適なものを選定しており様々な運転条件や運転時間、運転環境を考慮し過去のデータと合わせ決定されています。
また、お客様の仕様に合わせ特殊に潤滑油を選定調整を行う場合もありますが単純に見える潤滑油もそこにメーカーのノウハウがあるわけです。
詳細検討の際はメーカにご相談ください。
◆ 技術情報 (2) ◆
インバータのノイズ対策(Ⅱ)
以前、インバータのノイズ対策をご紹介いたしましたが、最近インバータにノイズフィルタを内蔵した機種が発売されました。
「 HF-320αシリーズ」がその新製品ですが、内蔵タイプのメリットと一般的なノイズ対策について今回はご紹介したいと思います。
1)ノイズフィルタ内蔵型 HF-320α
(本体内部に単相200V、三相400V用は、ヨーロッパ基準適応フィルタを内蔵し
3相200Vは国土交通省仕様対応フィルタを非常にコンパクトなインバータです)
ノイズのトラブル対策としてノイズフィルタを制御盤に組み込み設計されるケースは近年多いと思います。
まずインバータの使用が一般化し、電源設備に対しノイズを発生する機器の容量比率が高まったことによるノイズ量の増加、 また生産ラインの自動化で様々なセンサーや制御機器を使用しノイズの影響を受ける設備が増加した為にノイズ障害が顕在化されました。
ノイズの対策は設置した後行うと十分な効果得られない事や、高価になってしまうことが有ります。
ノイズフィルタを取り付けるのにスペースが無く不可能な場合や、インバータとの距離が出来てしまい効果が減少したり、アース処理が最適にならなかったり、
更には、ノイズの周波数帯により複数のタイプの異なるフィルタ等が必要なのにスペースは僅かしかないなど色々です。
この様なトラブルの一発解消にフィルタ内蔵インバータが有効です。
本体に内蔵されている為フィルターとインバータの配線が無くフィルターのロスが有りません。 離れている場合、途中の配線からノイズが漏れることも有ります。 またアースもインバータ本体から共通で処理でき簡単です。
またこの内蔵フィルタは不要な場合切替のスイッチで機能を外すことも出来ます。
2)一般的なノイズ対策
一般の他の電子機器へのノイズ障害対策としての対応策は
インバータの一次側に高減衰型ノイズフィルターを挿入し、フィルター、インバータ本体(筐体)アースを確実に指定された接地基準に基き接地しインバータとモータ間の配線を電線管に入れその電線管を接地する。
また、各接地は単独接地が効果が高いのでできる限る単独をお勧め致します。
但し、ノイズフィルターの有効な周波数域以外のノイズには、そのバンドに合わせた対策が必要となります。更に特性の異なるフィルタを組み合わせたりする必要があります。
ご紹介いたしました内容は電源側へインバータから流失するノイズに対しての対策でしたが、長距離配線ではインバータとモータ間からもノイズの影響を与えることが有ります。
この様な場合、出力側専用のフィルター採用の検討を行うようになります。
フィルタを使用したノイズ対策ですが、漏れ電流が増加する傾向があるためサーマルリレー、漏電遮断機の誤動作や微小な漏れ電流を検出する場合があります。
現在ではインバータ使用時の対策済みサーマルリレー、漏電遮断器も商品化されていますので周辺機器についても検討ください。
ノイズの処理は実際の環境により標準の対策では上手くいかないことも有ります。
多くのノウハウを持つメーカまでご相談ください。
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