住友重機械工業株式会社 PTC事業部

PTCワールドワイド 住友重機械工業株式会社

◆インバータ 特集 第2回◆

前回のノイズトラブル回避のポイントはいかがでしたか?
 
ノイズ処理は発生した後の対策は結構面倒なものです。
対策もまだまだケースによりことなります。
ご質問を「相談センター」でお受けしております。ご利用ください。    

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☆ 始動トルクに合わせた機種選定でトラブル回避とポイント!

始動トルクや運転中の最大トルクについて皆様は苦労された経験はありませんか?

<最近のトラブルは?>

各社で出されているインバータの種類が多く、使用される機械や、負荷特性に合わせて制御方法が異なります。
このため製品の性能(制御方式)を考えず機種選定を行うと相変わらず始動トルクのトラブルに見舞われます。
また高性能であっても設計時のポイントを外すとこれもまた大変です。
たとえば、商用電源による直入れ起動からの改造等でインバータ駆動化した

場合も、従来200~300%の始動トルクが同容量のセンサレスベクトル方式インバータで駆動すると最大約200%の始動トルクになるためトルク不足になる事があります。
これは、商用電源による運転とほぼ同一条件(たとえば加減速時間)の運転では、必要な始動トルクは殆んど変わらなくなってしまうからです。



<簡単に言いますと!>

軽負荷・汎用タイプの( V/F制御 )と高始動、高トルクタイプの(センサレスベクトル制御)の大きくは、ニ系統あり、これを使い分けることで大きなトラブルは回避できますがインバータ化する場合のアプリケーションを最適化することで効果を上げる事ができます。



<アプリケーションのポイント>

始動トルクが大きい!では加速中やある程度回転が上がってからの負荷状態はどうでしょうか?
今まで一定速(直入れ起動)や、機械式変速をインバータ化する場合、意外に加減速中の負荷特性が解からないまま選定していませんか?
必要以上に短時間で加速させ、そのための加速トルクが負担になっていませんか?

始動トルクと加速トルクの大きさ、低速域での負荷の重さ、慣性モーメントの大きさ、、
負荷が大きく変動するなど・・・
たとえば、始動トルクを少し大きくし、低速域でも余裕が欲しい!
こんな場合サイクロ減速機を使っている機械であれば、減速比を少し上げてインバータを定出力運転で組み合わせる!ただしサイクロ減速機の許容入力回転の範囲で選定します。
インバータはMAX周波数を少し上げって運転します。
つまり、定出力運転にアプリケーションしてサイクロ減速機の特長である許容入力回転の高さを生かした選定です。
     
また、既設設備のインバータ化のトラブル回避ですが、特に慣性モーメントの大きい負荷はインバータ化した場合、負荷特性に合わせた加減速時間の調整が必要です。
クランク運動の負荷についても注意が必要です。インバータ化して始動できないといった経験はありませんか?
このような負荷の場合、フライホイル効果を持たせ負荷を平滑化するような機械側のチューニングが必要になることもあります。
また、実は定出力特性の負荷であったため低速域でトルクが不足しトラブルを招いたなど・・・ 

殆んどは加速中や今まで運転していなかった回転域の負荷特性が影響することが多いものです。
事前にまずは機械の負荷特性を確認してみてください!



<インバータは・・・>

ポイント(1)
高始動トルクを欲しい場合は、センサレスベクトル方式インバータをお奨めします。
*V/f制御の場合トルクブーストの調整が必要となります。負荷が変われば設定もまた負荷に応じた調整をする必要があります。
調整を行った場合でも一般に始動、運転中の最大トルクもセンサレスベクトル制御より低いレベルにあります。
設計時の注意)センサレスベクトル制御は複数台のモータ運転する(マルチ運転)には適用できません。

ポイント(2)
インバータとモータ間の距離が長い場合、電圧降下が引き起こす出力トルクの低下を防ぐため配線ケーブルサイズUPを必ず考慮してください。

設計時の注意)
最近のインバータはかなり小型化されており、端子台に取り付けられる端子(ケーブル)にはあまり余裕がありません。
このため中継端子台がインバータの近くに必要となります。

ポイント(3)
インバータ出荷時の設定に注意してください。!
現在の機種は多機能でありセンサレスベクトル制御型インバータでも V/F 運転機能が付いていて、出荷時には通常 V/F 運転が選択されています。

運転モードがセンサレスベクトル運転を選択されている事を確認してください。

ポイント(4)
既設のモータをインバータで速度変更の改造等を行う場合
既設の場合は、なかなか配線ケーブルを引きなおすことが難しくこのため、改造後にトラブルに見舞われることがあります。
このような場合ある程度電圧降下の影響により、始動時の電流増加による過電流トリップやストール状態になることもあります。
対策としてはインバータ選定の際に1ランク容量をあげて運転するのが一番安全ですが、すでにインバータを設置した場合、加速時間調整等の運転モードの調整が必要となります。



------ 次回はインバータの瞬時停電対策を予定しております。 ----------

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